劇場版selector destructed WIXOSS
ゲームにおける最小対戦構成人数
劇場版selector destructed WIXOSSの大半は、まぁTVのカット総集編だった。
でも、ラストへの持って行き方は、何よりカードゲームだったのが良かった。
やっぱり人を救うのはカードゲームだし、相手との関係性は2人であるべきだ。
TV版はそもそも最後の願いがどのように叶えられたのかが曖昧になっていた。
もちろん全員が全員、普通の女子高校生の姿をしていたのだから、カードの外からは出てきたんだろうことは分かっている。
ただ、それでも、だからこそ隣り合っている絵が欲しかった。
全員の。全員のだ。
宿命ではある。既に存在する依代を失った相棒は、その姿を消していくしか無い。
マユを失ったシロとクロは、消えるしか無いのだ。
いやだからこそ、奇跡が必要なんだろう。
ただ、奇跡は起きたのだろうか。理解不足なのだろうか、マユはどうなったのだろうか。
そも、マユが居なければ?
色々考えは浮かぶが、カードゲームでぶっ飛ばす。右ストレートでドローしてグロウしてレベル5になってぶっ飛ばす。そういう最終決戦でいい。じゃないといけない。
願いを託してドローする。新規にカードを、新レベルを作り出す。そういう勢いが必要だ。
ものの見事に全てある。
ヴァンガードのようにカードゲームの背景説明やルール、流れの説明なんてなくても良い。販促になってなくても良い。
お前らはこれを見ろ、そういう勢いが必要だ。
が、ちょっと心配になる程度には販促して欲しい。
とか思ったが、雑誌の表紙はこの間タマだった気がするし、ブースターパックは売り切れてるし、劇場版用のデッキも売り切れてるし、日本人はカードゲーム本当に好きだな?
あんま語るような事はない。ストーリーは大半がテレビ版の内容だった。
もちろん、新規に追加されている物を見に行ったのだが、合間合間に補完ストーリーが入るだけなら、まぁ、一回ぐらいは見に行けば良い。
補完は補完だ。何回も見に行くような曖昧さは、むしろテレビ版のみ視聴した状態のほうが有ったと思う。
飢餓感から劇場に足を運び、新しい飢えは与えられず、僕は満足した。
満足しきった。
だから残念ながら、カードゲームをするために必要な要素の、対戦最小構成人数を簡単には作れない僕には、ここまでだ。
面白い話だったと思う。
願いを叶える作品は数あれど、あそこまで歪に叶う物語もそうはない。
歪ながら叶えてしまえば、後は落ちるだけだからだ。
もっとも、この作品には喪黒福造すら必要のない、マユという人間が居たので、落ちる必要なんかなかったが。もう、セレクターになった瞬間に、その未来しかなくなっているのだし。
叶うならどうぞ。ただしキミはキミで叶えられないが。
叶えるつもりがなくてもどうぞ。ただし、キミはキミで叶えるどころか嫌悪することになるが。
すごい作品だったとは思う。
販促のようで販促でない。少し救いのあるストーリー。
それはテレビまで。
今は満たされた。
願いはかなったのだ。
なら、この僕は。この肉体の主は、どのように願いが叶うのが幸せだったんだろうね。
極上音響で観てきた。
また立川か。
ともあれ、立川シネマシティ シネマⅡ bスタジオで観てきた。
列はF。一個前のEが目の前通路という立地だったので、ほぼ最高の座席位置だった。
あわよくばEが良かったとは思う。
bスタジオは極上爆音用のサブウーファーが有る。
戦闘シーンなどの重低音系は、他の劇場では体験できない物。これは嬉しい誤算だった。極上爆音用だと思っていたのだ。
また、極上音響と言うだけあって、5.1chで聞こえてくる。
普通の劇場だとこうはいかない。
大抵は混ざりきった後の音だけを聞く。前後の立体感なんて有ったもんじゃない。
が、その辺はお得意分野、という感じだろうか。
4DXもいいが、こういう一点突破芸も良い。
別の映画でも楽しみにしておこう。